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プロレクト調査レポート #04 | 全文公開(フォーム入力不要)

AIに選ばれない会社は、選ばれない

AIに聞かれる入口で、何が起きているか

買い手は、Google検索の前に ― あるいは並行して ― AIに聞くようになった。AIという新しい入口で何が起きているか ― どう探し、どう裏取りし、何が候補を分けるか ― を、国内の一次データで追いました。

発行
プロレクト株式会社
シリーズ
PROLLECT RESEARCH ― REPORT #04
調査時点
2026年7月
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AIに聞かれる入口で、何が起きているか

買い手は、Google検索の前に ―― あるいは並行して ―― AIに聞くようになった。「◯◯ができる会社を挙げて」。そのリストに自社が載っていなければ、買い手は存在に気づかないまま検討を始める。本レポートは、このAIという入口で何が起きているかを国内の一次データで追ったもの。全データに調査主体・時点・n数を併記し、確認できなかった数値は採用していない。

この号が追う5つの問い

RQ1買い手はどれくらい、どう、AIで探しているか
RQ2売り手の側は半年でどう動いたか
RQ3AIは発注先の勢力図をどう変えているか
RQ4買い手はAIの答えをそのまま信じているか
RQ5全員が動く時代に、何が差を生むのか

00 3行でわかる、AIという新しい入口

結論①:買い手はもうAIで探し、知らない会社を見つけている

発注担当者の75.0%がAI検索を利用(Piftee, n=196)。利用者の82.3%が未知の企業を発見し、21.1%が実際に発注。知名度でも検索順位でもない経路が生まれた。

結論②:売り手も半年で一変した。無関心はもう消えた

LLMO「関心なし」は2025年12月の49.6%から2026年7月に3.4%へ激減(PRIZMA, n=1,032)。実施は7.82%→22.9%、実施・検討・情報収集で9割以上。

結論③:勝負は「発見される」の次、「裏取りに耐える」へ

AIで見つけた買い手の98.0%が裏取り。最多は公式サイト確認70.7%(Piftee, n=147)。発見と信頼の二段構えで初めて候補に残る。

AIという入口を象徴する4つの数字

75.0%発注担当者が生成AI検索を利用(n=196)
82.3%AI検索で未知の企業を発見(利用者 n=147)
3.4%LLMO「関心なし」(半年で49.6%から激減、n=1,032)
70.7%AI発見後、公式サイトで裏取り(利用者 n=147)

本レポートが導く「AIに選ばれる設計公式」

設計公式:
AIの回答に登場する
× 公式サイトが裏取りに耐える
× 自社にしか出せない一次情報を持つ

出典:Piftee 2026年5-6月, n=196/利用者 n=147/PRIZMA 2026年7月, n=1,032。数値は各調査の母集団に依存。

01 AIは「知らない会社」を買い手に教えている

買い手の情報収集の入口が、AIに移り始めた。従来のGoogle検索は最多(75.0%)のままだが、その隣に生成AI検索という新しい入口が生まれ、最初の一手として選ぶ人が9.7% ―― 比較サイトやSNSを上回り情報源第4位につけた。

そしてAIは買い手の視野を広げる。AI検索利用者の82.3%が「それまで知らなかった企業をAI経由で発見」し、そのうち21.1%が実際に発注した。知名度でも検索順位でもなく、「AIの回答に登場するか」が発注候補に入る新しい分岐点になった。

82.3%AI検索で未知の企業を発見(利用者 n=147)
21.1%発見した企業に実際に発注(利用者 n=147)

買い手の声:「名の知れた発注先のみならず、中小企業も勧めてくれる」「いままでの検索や聞き取りで逃していたところも見つかる」(自由記述より)

出典:Piftee「BtoB発注先選定におけるAI検索活用の実態調査 2026」2026年5-6月, n=196/利用者 n=147。

02 買い手はもうAIで探している

利用 ― 経験75%、日常利用は5人に1人

日常利用21.9%+時々利用など。1年前と比べ探し方が「変わった」と感じる担当者は53.6%。

段階 ― 検討の「入口」で使われる

最多は「どんな会社があるか調べる」61.9%と「候補を比較・評価」59.2%。認知の最前線にAIが割り込んだ。

規模 ― 中堅企業が最も速い

従業員100〜299名で利用93.5%と最高。大企業(1,000名以上)は66.7%。動きの速い層ほどAIで発注先を見つけている。

大規模調査でも裏づけ ― 買い手1,573名の41.6%が「生成AI・AI検索の購買判断への影響が増えた」と自覚(HubSpot Japan 2026)。

出典:Piftee 2026年5-6月, n=196/利用者 n=147/HubSpot Japan「日本のBtoB購買に関する意識・実態調査 2026」2026年6月, n=1,573(マクロミル実施)。

03 半年で市場は動いた ― 無関心は消えた

同一設問の定点調査が、その速度を捉えている。LLMO対策に「関心なし」と答えたマーケターは、半年でほぼ半数から消えた。

同一設問による比較2025年12月 → 2026年7月
LLMO「関心なし」49.6% → 3.4%
LLMO「すでに実施」7.82% → 22.9%
業務でのAI活用44.4% → 94.0%
情報収集でAI活用22.6% → 44.6%

実施・検討・情報収集を合わせると9割以上が始動。製造業の実施率も8.8%→30.5%と半年で約3.5倍に。

出典:PRIZMA「マーケティングにおけるAI活用やLLMO対策の実態調査」定点調査(2025年12月 n=1,036/2026年7月 n=1,032)。同一設問による比較。

04 AIは「知名度の壁」を下げた

従来のBtoBは知名度と検索順位の勝負だった。無名の会社やSEOに投資できない中小企業は候補に入れなかった。AIはこの構造を部分的に崩している。

83.0%AI検索で選定時間が短縮(利用者 n=147)
34.5%中堅企業の未知企業への発注率(n=29)

変化が最も鮮明なのは従業員100〜299名の中堅企業。AIで発見した未知の企業に実際に発注した割合は34.5%と全規模で最高(大企業は8.3%)。BtoBの主要な買い手層で、AIが発注先を選び直す動きが最も進んでいる。

【計測の空白】 「AIで発見した・発注した」という買い手の自己申告は出始めたが、売り手側のCRMやアクセス解析で「この受注はAI経由だった」と経路を追跡した公開データはごく限られる(当社調べ)。次の計測フロンティア。

出典:Piftee「BtoB発注先選定におけるAI検索活用の実態調査 2026」2026年5-6月, n=196/利用者 n=147/中堅企業 n=29。

05 発見の次は「裏取り」に耐えるか

AIで情報を得た買い手の98.0%が裏取りをする。「裏取りしない」はわずか2.0%。AIは候補を出す道具であって、決定を下す道具ではない。

裏取りの方法(複数回答・利用者 n=147)割合
その企業の公式サイトを確認70.7%
Google検索で別途調べる59.9%
比較・レビューサイトで確認40.1%

新しい導線 ― AIで発見 → 従来検索で裏取り → 公式サイトで最終確認。AIに載るだけでは足りず、その後訪れる公式サイトが確認に耐えなければ候補から落ちる。一方でAI推薦は加点にもなり、59.7%が「信頼感が高まる」、78.1%が「今後AI検索利用は増える」と予測。

出典:Piftee「BtoB発注先選定におけるAI検索活用の実態調査 2026」2026年5-6月, n=196/利用者 n=147(裏取り・複数回答)。

06 全員がやる時代の主戦場 ― 一次情報

誰もがAI検索対応をやる時代に、何が差を生むか。売り手のデータは一点に収束する ―― 全業界で過半数が挙げた主軸施策が「自社の独自データ(一次情報)の発信」。

なぜ効くのか。買い手はAIを疑い公式サイトで裏取りする(05章)。他社の受け売りでない独自データ・実績・事例があれば、その確認に応えられる。一次情報は、発見(AIに載る)と信頼(裏取りに耐える)の両方に同時に効く。

39.6%課題首位「技術的な知識不足」(n=1,036)
32.6%課題「信頼性担保のリソース不足」(n=1,036)

障害は「無関心」から「知見不足」へ変わった

動かない壁は消え、「動きたいのに動けない壁」に変わった。ここに外部の専門知見が入る余地がある。なお成果(検索順位改善36.5%等)は相関であり因果ではない。

出典:PRIZMA「マーケティングにおけるAI活用やLLMO対策の実態調査」2026年7月 n=1,032/課題・効果は2026年1月版 n=1,036。効果は相関であり因果ではない。

07 「AIに選ばれる」情報設計の原則

すべての原則は、一つの導線 ― AIで発見され、従来検索で裏取りされ、公式サイトで最終確認される ― から導かれる。

① 検索順位でなく「AIの回答への登場」を目標に

AIが引用しやすい形(結論・構造化・一次情報)で設計する。

② 公式サイトを「裏取りに耐える」設計に

実績・事例・価格の考え方を一次情報として明記する。

③ 自社にしか出せない一次情報を資産に持つ

独自調査・顧客データ・現場知見を公開コンテンツに変える。

④ 買い手の「疑い」を味方につける

誇張でなく検証可能な事実・出典で語る。疑い深い買い手ほど根拠を選ぶ。

⑤ 測るのは「AI経由の到達」という新接点

流入に「AI検索経由」の計測点を加える。先に測る者が先行する。

出典:Piftee 2026, n=196/利用者 n=147(75%・82.3%・98%・70.7%)/PRIZMA 2026, n=1,032(一次情報の主軸・44.9%)。

結び ― 全員が走り出した。次は、走り方の勝負。

半年前、AI検索対応は「やるかどうか」の問いだった。いま、その問いは終わった。無関心は消え、9割が動き出し、買い手はもうAIで探している。

残ったのは「どう差をつけるか」。差がつく場所ははっきりしている ―― AIに発見され、裏取りに耐え、自社にしか出せない一次情報を持つこと。確かな情報資産を積み上げた会社が、AIにも買い手にも選ばれる。

セルフチェック:あなたの会社は、AIの回答に載っていますか?

本レポートで見てきた「AIという入口」に、自社は載っているでしょうか。最後に、本文02〜07章に対応した7つの問いで点検してください。

当てはまるものにチェックを付けてみてください。

判定:チェックの数でわかる、AIの入口からの距離 (チェック数: 0 / 7)

チェックを付けると、ここに判定が表示されます。

参照文献一覧

本レポートに掲載した数値は、すべて以下の一次調査に基づく。各出典の正式名称・発行主体・調査時点・サンプル数を記載する(2026年7月時点・当社照合)。

国内調査(買い手のAI検索行動)

  • 株式会社Piftee「BtoB発注先選定におけるAI検索活用の実態調査 2026」インターネット調査。2026年5月22日〜6月5日、n=196(AI検索利用者 n=147/非利用者 n=49)。
  • HubSpot Japan株式会社「日本のBtoB購買に関する意識・実態調査 2026」調査実施:株式会社マクロミル。2026年6月11〜16日、n=1,573。
  • テクノポート株式会社「製造業における情報収集・購買プロセスの生成AI利用 実態調査【2026年版】」2026年1月23日〜2月24日、定量 n=317。

国内調査(売り手のLLMO対策・市場変化)

  • 株式会社PRIZMA「マーケティングにおけるAI活用やLLMO対策の実態調査」定点調査。2025年12月11〜17日 n=1,036/2026年7月2〜6日 n=1,032。同一設問による比較(モニター提供元は2時点で異なる)。マーケター対象で買い手行動の直接測定ではない。効果値は相関であり因果ではない。

※出典の異なる数値は母集団・設問が異なるため単純比較はできない。Piftee調査(n=196、利用者 n=147)の規模別・業種別クロスは各セルのnが小さく参考値。数値は各調査の母集団に依存する。AI検索・LLMOは変化が速く、本レポートは2026年前半までの最新一次調査を優先採用。

© 2026 プロレクト株式会社 本レポートの引用・共有を歓迎します。引用の際は出典として「プロレクト株式会社『AIに選ばれない会社は、選ばれない』(PROLLECT RESEARCH #04)」を明記してください。

用語の定義(FAQ)

本レポートの主要概念を、初出の読者向けに定義する。数値の出典は本文・付録に記載。

AI検索(生成AI検索)とは何ですか?

ChatGPT・Perplexity・Gemini等の生成AIに「◯◯ができる会社を挙げて」のように尋ね、候補やその比較を得る情報収集の方法です。本レポートの調査では、BtoBの発注担当者の75.0%が生成AI検索を利用し(Piftee 2026年、n=196)、利用者の82.3%が「それまで知らなかった企業をAI経由で発見」、そのうち21.1%が実際に発注していました。知名度でも検索順位でもなく、「AIの回答に登場するか」が新しい分岐点になっています。

LLMO(GEO)とは何ですか?

LLMO(Large Language Model Optimization)/GEO(Generative Engine Optimization)は、生成AIに「引用・推奨される」ことを設計する取り組みです。本レポートの定点調査では、LLMO対策に「関心なし」と答えたマーケターが、2025年12月の49.6%から2026年7月に3.4%へ半年で激減しました(PRIZMA、n=1,032)。無関心はほぼ消え、実施・検討・情報収集を合わせると9割以上が動き出しています。

「裏取り」とは何ですか?なぜ重要なのですか?

AIが提示した候補企業を、買い手が別途確認する行為です。本レポートの調査では、AIで情報を得た買い手の98.0%が裏取りをし、最多は公式サイトの確認70.7%、次いでGoogle検索59.9%、比較・レビューサイト40.1%でした(Piftee 2026年、n=147・複数回答)。AIは候補を出す道具であって、決定を下す道具ではありません。AIに載るだけでは足りず、その後に訪れる公式サイトが確認に耐えなければ、候補から落ちます。

全員がAI検索対応をやる時代に、何が差を生むのですか?

自社にしか出せない一次情報(独自データ・実績・事例)です。本レポートの調査では、売り手が挙げた主軸施策として全業界で過半数が「自社の独自データ(一次情報)の発信」を選びました(PRIZMA 2026年、n=1,032)。買い手はAIを疑い公式サイトで裏取りするため、他社の受け売りでない一次情報があれば、その確認に応えられます。一次情報は、発見(AIに載る)と信頼(裏取りに耐える)の両方に同時に効きます。

このレポートは、前号までのシリーズと何が違いますか?

本シリーズは「BtoB受注導線」を多角的に扱う独立レポート群です。本号は、買い手が発注先を選ぶ「入口」がAIに移りつつある実態 ― どう探し、どう裏取りし、何が候補を分けるか ― を国内の一次データで追ったものです。各号は単体で読み切れるよう設計しています。

このレポートは引用・共有できますか?

はい、引用・共有を歓迎します。引用の際は出典として「プロレクト株式会社『AIに選ばれない会社は、選ばれない』(PROLLECT RESEARCH #04)」を明記してください。数値は各調査の母集団・定義に依存するため、出典の異なる数値の単純比較は避けてください。AI検索・LLMOは変化が速く、本レポートは2026年前半までの最新一次調査を優先採用しています。

© 2026 プロレクト株式会社
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